顎関節症
顎関節症とは？
顎関節症とは、顎を動かした際にうまく開閉ができず、カクカクという音が鳴る症状のことを指します。比較的女性に多く見られ、原因が明確ではありませんが、筋肉の硬さや筋力の不足が関係しているのではないかと考えられています。
また、顎関節症が原因で、頭や首、肩の痛み、めまいや耳鳴りなどの症状が現れることもあります。解剖学的には、顎関節症には5つの種類があり、それぞれに適した施術が必要です。
種類としては、Ⅰ型（筋肉の異常）、Ⅱ型（関節靭帯の異常）、Ⅲ型（関節円板の異常）、Ⅳ型（骨の異常）、Ⅴ型（どれにも当てはまらないもの）があります。タイプによって治療方法は異なります。
顎関節症の根本原因は？
顎関節症は、これまで噛み合わせや歯ぎしりが原因とされてきました。しかし、現在では精神的なストレスや生活習慣を含む、多くの要素が絡み合って発症するのではないかと考えられています。歯ぎしりや食いしばりなどの癖、対人関係のストレス、片側だけで噛む癖、堅いものばかり好んで食べる食習慣など、発症のきっかけはさまざまです。複数の要素が積み重なって発症する傾向があり、原因を一つに特定することはできません。根本的な原因を特定することで軽減が期待できます。
近年、有力とされている根本的な説として、睡眠中の食いしばりが筋肉の痛みに大きく影響していると考えられています。これにより、睡眠時の食いしばりなどを指導しています。
こんなお悩みはありませんか？
Q、顎関節症の原因はありますか？
A、根本的な原因は不明とされています。しかし、生活習慣や睡眠時の食いしばりなどが原因とされています。
Q、食いしばりの改善方法はありますか？
A、食いしばりとはストレスからくる筋肉の痙攣や口周りの筋肉（咀嚼筋）の硬さからくる筋肉痛とされています。
Q、顎関節症は人によって症状は変わりますか？
A、顎関節症には5つの種類があり、タイプ別にⅠ型(筋肉の異常)、Ⅱ型(関節靭帯の異常)、Ⅲ型(関節円板の異常)、Ⅳ型(骨の異常)、Ⅴ型(どれにも当てはまらないもの)に分かれます。
Q、どのように改善するのが良いですか？
A、筋肉的やストレスな症状であれば咀嚼筋を緩めることが効率的です。手技施術や鍼などをお勧めさせていただきます。
Q、顎関節症は肩こりなどの改善もありますか？
A、人によって様々ですが、顎関節症の改善で肩凝り以外の頭痛や眼精疲労の改善が出た方もいらっしゃいます。
顎関節症に対する当院の考え
顎関節症は、ほとんど気にならない軽度のものから、食事や発音に支障が出る重度のものまで、さまざまな状態があります。放置していると、症状が悪化したり、噛み合わせが変化したりすることがあります。その結果、日常生活への影響がさらに大きくなることがあります。
中等度になると、痛みや違和感が増してきます。重度になると、顎の機能が崩壊し、強い痛みが生じるほか、口が開かなくなる、顎が外れるなどの症状が現れることがあります。この状態では、強い痛みによる苦痛はもちろん、食事や会話に大きな支障が出てしまうため、普段の生活が困難になることがあります。
そのため、症状が軽度のうちに施術を行い、重症化を防ぎ、生活への支障を最小限に抑えることが当院の考え方です。
顎関節症はなぜ起こるのか？
顎関節症の主な原因は、噛み合わせにあると考えられてきました。しかし近年、顎関節症の原因は一つではなく、さまざまな要因が絡み合うことで引き起こされていることが分かってきました。
考えられる要因には、「歯並びや噛み合わせの悪さによる顎関節への負担」、「顎関節がもともと弱いなどの構造上の問題」、「ストレスや不安などによる顎の周りの筋肉の緊張」、「外傷」などがあります。
その他にも、日常生活での些細な習慣や癖が大きな影響を与えることがあります。例えば、「頬杖をつく」「歯ぎしり」「噛み癖」「食いしばり」「うつぶせ寝」「猫背」「硬いものを食べる」「大口を開ける」などの癖や習慣は、顎に負担をかけ、顎関節症の要因となる可能性があります。
顎関節症を放っておくとどうなるのか？
顎関節症を放置しておくと、口が開けられなくなったり、痛みがひどくなったり、日常生活に支障をきたすことがあります。症状が進行する前に、歯科医院を受診することをおすすめします。また、顎関節症の症状をそのまま放置すると、食事ができなくなったり、片頭痛やめまいが起こったり、全身に影響を及ぼす場合があります。顎のずれや噛み合わせが悪化すると、顔面骨格の歪みにつながるほか、頚椎や仙骨の歪みなど、さまざまな症状を引き起こすことがあります。
顎関節症の方や顎関節症の疑いがある方は、顎に負担のかかる姿勢を避けるようにしましょう。顎に負担がかかり続けると、顎関節にも圧力がかかり、痛みを感じることがあります。たとえば、頬杖をつくと、上下の歯が接触した状態で顎の下から力が継続的に加わるため、顎の緊張状態が続きます。
顎関節症に効果的な当院の施術メニューは？
顎関節症に効果が期待できる当院の施術メニューは、『ドライヘッド矯正』です。
筋肉や骨格にアプローチを行うため、まず始めに筋肉の緊張を軽減し、顎関節や周囲の筋に施術を行います。これにより、開口障害や音が鳴る、噛み合わせが悪い、痛みを引き起こすといった顎関節症によく見られる症状の軽減が期待できます。
また、ドライヘッド矯正は側頭部や後頭部、眼輪筋にもアプローチを行うため、顎関節症以外にも、首や肩の痛み、慢性的な凝り、偏頭痛、緊張性頭痛、めまい、不眠症、眼精疲労など、首から頭にかけてのお悩みにも効果が期待できる施術メニューです。
その施術を受けるとどう楽になるの?
ドライヘッド矯正では、筋肉と骨格の両方にアプローチを行います。噛み合わせのズレを正しい位置に戻すため、ズレの原因となっている筋肉の過緊張を軽減することができます。そのため、痛みの軽減が期待できるだけでなく、食いしばり、歯ぎしり、開口障害など、顎関節症の症状にも効果が期待できます。
症状によっては、1回の施術で効果を実感していただける場合もありますが、効果が持続するわけではないため、何回か施術を受けていただく必要があるかもしれません。
顎関節症を軽減するために必要な施術頻度は？
顎関節症の軽減には、週2〜3回の施術が推奨され、期間としてはおおよそ3ヶ月〜6ヶ月が目安となります。痛みや噛み合わせの症状は数回の施術で軽減されることが多いですが、歯ぎしりなどの日頃の癖を改善し、今後症状を繰り返さないようにするためには、約6ヶ月程度の期間が必要となる場合があります。
しかし、症状の変化には個人差があるため、長い方では1年ほど経過してから軽減していく場合もあります。そのため、しっかりと問診・検査を行い、患者様のお身体を良くするために施術計画を立てていきます。
